On Every Street   - 1991 -
Dire Straits


1, Calling Elvis コーリング・エルヴィス (06:26)
2, On Every Street オン・エヴリー・ストリート (05:04)
3, When It Comes To You ホエン・イット・カムズ・トゥ・ユー (05:01)
4, Fade To Black フェイド・トゥ・ブラック (03:50)
5, The Bug バグ (04:16)
6, You And Your Friend ユー・アンド・ユア・フレンド (05:59)
7, Heavy Fuel ヘヴィ・フユエル (05:10)
8, Iron Hand アイアン・ハンド (03:09)
[ Personnel ] 9, Ticket To Heaven 天国への切符 (04:25)
10, My Parties マイ・パーティ (05:33)
Mark Knopfler [lead guitar, lead vocals] 11, Planet Of New Orleans プラネット・オブ・ニューオリンズ (07:48)
John Illsley [bass, backing vocals] 12, How Long ハウ・ロング (03:49)
Alan Clark [keyboards]
Guy Fletcher [keyboard, vocals]
[ Additional Personnel ]
Danny Cummings [percussion]
Paul Franklin [pedal steel]
Vince Gill [guitar, background vocals]
Manu Katche [percussion, drums]
George Martin [conductor]
Phil Palmer [guitar]
Jeff Porcaro [drums, percussion]
Chris White [flute, saxophone]
Recorded : At Air Studios, London, in November 1990 to May 1991
Producer : Mark Knopfler, Dire Straits
Release : September 10, 1991
Label : Vertigo Records(U.K.) , Warner Bros. Records (U.S.A.)



1991年9月に発売されたダイアー・ストレイツの6thアルバムです。
3,000万枚ものモンスター・セールスとなった前作の5thアルバム[ Brothers In Arms ]からなんと6年振りのアルバムです。

しかし6年もの長いスパンがあるとはいえ、その間にサントラ制作やエリック・クラプトンのツアーサポート、師匠チェット・アトキンスとのコラボ、The Notting Hillbilliesでの活動等を挟んでいるので、例えば1990年に発売されたアルバム[ Missing...Presumed Having a Good Time ]等を真ん中に置いて聴いてみるとちゃんと連続性を感じさせるアルバム内容となっています。

プロデュースはノップラーとダイアー・ストレイツでクレジットされており、バンド・メンバーで色々プロデュースの意見やアイデアを出し合ったりして最終的に総合判断をノップラーはしていたのでしょうか?

前作もバラエティに富んだ内容でしたが、本作も前作のサウンドを踏襲しつつも更に進化を遂げた内容になっていると感じます。

M-1[ Calling Elvis ]は前作の[ Walk Of Life ]を更に一歩進めたエルヴィス・プレスリーの代表曲のタイトルが次々と歌詞に出てくるというエルヴィス賛歌になっております。
元々はThe Notting Hillbilliesのライヴ等でも演奏されていた曲でその時はバンジョー等をフィーチュアしたC&W寄りな印象の楽曲でしたが、曲調は一転して未来的なイメージの云わばスペーシーなサウンドになっており1曲目に相応しい、意外性のあるインパクトの強い曲だと思います。

またM-2[ On Every Street ]はノップラーの苦味の効いたヴォーカルとピアノとギターのオブリが程好くブレンドされた静かな曲調で始まりますが、中盤から一転してギターのアルペジオによるリフとタイトなドラムが淡々と続く非常にジェントリーな印象の曲です。
ちなみにこの曲でドラムを叩いているのはTOTOの故ジェフ・ポーカロで、彼はこのレコーディング直後に農薬を散布していたヘリに間違えて農薬をかけられてしまい亡くなってしまいました。
なので結果的に彼のラスト・レコーディングになってしまったらしく、文字通り彼のスワン・ソングとなってしまいました。
そういう思いを頭に浮かべながらこの曲を聴くと後半のドラムが入ってからのリフレインをいつまでもずーっと聴いていたくなる気持ちになりますね。
合掌。

M-3[ When It Comes To You ]もM-1[ Calling Elvis ]同様前年のThe Notting Hillbilliesのツアーでも既に演奏されていた曲でそのツアーではやはり同様にバンジョーも入ったC&Wぽい曲調のアレンジでしたがここではもっと都会的でギターを中心としたロックに仕上がっています。

M-5[ The Bug ]も今までのダイアー・ストレイツには無かったタイプの曲でシングル・カットされユーロ圏では人気の高い曲でした。
またアメリカのナッシュヴィル系のC&Wミュージシャンの間でカヴァーされる事も多い曲でもあります。

M-6[ You And Your Friend ]ではノップラーと名ペダル・スティール奏者のポール・フランクリン Jr.のスリリングかつ抑制の効いたインタープレイ( ソロ演奏の掛け合い )が聴け、アルバムのハイライトとも云える程の名演となっています。

M-11[ Planet Of New Orleans ]は前作の[ Your Latest Trick ]を一歩前進させた様なサウンドでクリス・ホワイトのSAXが相変わらず良い味を出しています。

またM-9[ Ticket To Heaven ]やラストを飾るM-12[ How Long ]等は後のノップラーのソロ・アルバムでの楽曲を彷彿させる曲調であり、ある意味でこのアルバムから1stソロ・アルバム[ Golden Heart ]も連続性を感じさせないでもありません。

意図していたかどうかは判りませんが結果的にダイアー・ストレイツのスタジオ・ラスト・アルバムとなってしまいましたが、非の打ち所の無い完璧な内容のアルバムに仕上がっており、その後のワールド・ツアーでも本アルバムからの楽曲を中心に過去最高ともいえるステージ・パフォーマンスを繰り広げ、文字通り有終の美を飾りました。


このアルバムからシングル・カットされたのは[ Calling Elvis ]、[ On Every Street ]、[ Heavy Fuel ]、[ The Bug ]ですが、その中で[ Heavy Fuel ]は全米MSR(メインストリーム・ロックチャート)で1位を記録していました。
アルバム・チャートですが、全英1位、全米で総合チャート12位を記録しました。


<by Knopfleri (ノップレリ)>

個人的評価 ★★★★★ (満点 = ★★★★★)