Brothers In Arms  - 1985 -
Dire Straits


1, So Far Away 君にさよなら (05:12)
2, Money For Nothing マネー・フォー・ナッシング (08:26)
3, Walk Of Life ウォーク・オブ・ライフ (04:12)
4, Your Latest Trick 愛のトリック (06:33)
5, Why Worry ホワイ・ウォリィ (08:31)
6, Ride Across The River アクロス・ザ・リヴァー (06:58)
7, The Man's Too Strong ザ・マンズ・トゥ・ストロング (04:40)
8, One World 真実の世界 (03:40)
[ Personnel ] 9, Brothers In Arms ブラザーズ・イン・アームス (06:55)
Mark Knopfler [lead guitar, lead vocals]
John Illsley [bass, backing vocals]
Alan Clark [keyboards]
Guy Fletcher [keyboard, vocals]
Terry Williams [drums]
[ Additional Personnel ]
Omar Hakim [drums]
Michael Brecker [saxophone]
Randy Brecker [horn]
Tony Levin [bass]
Sting [vocals] on "Money for Nothing"
Jack Sonni [guitar]
and more ...
Originally Recorded : At AIR Studios, Montserrat, AIR Studios, London, Power Station, New York in November 1984 ? March 1985
Originally Producer : Mark Knopfler, Neil Dorfsman
Release : May 1, 1985
Label : Vertigo Records(U.K.) , Warner Bros. Records (U.S.A.)



1985年5月に発売されたダイアー・ストレイツの5枚目のスタジオ・アルバムです。
プロデュースはノップラーとニール・ドーフスマンで、バンド初のデジタル・レコーディングによるアルバムです。

前作は2枚組ライヴ・アルバム[Alchemy]で、このライヴ・アルバムは他のバンドの例に漏れずダイアー・ストレイツもそれまでのバンドの活動に1つの区切りになりました。

その後はバンド活動(ダイアー・ストレイツ)は小休止し、ノップラーは映画音楽を手掛ける事に専念したり、ベーシストのジョン・イルズリーは自身初のソロ・アルバムを制作したりと個人活動が活発になってきた時期でした。

ほぼ3年振りとなった本アルバムですが、それまでのエスカレートする一方だった大作志向からC&Wやロックン・ロール等の自分達のルーツを見つめ直したコンパクトな作風となっています。

また時代性という意味ではこの頃ちょうどMTVが全盛の時代だった事もあり、それらを風刺したり世界で起こる様々な悲劇的な出来事を辛辣かつ第三者的な立 ち位置から物語風に描写するという新たな手法も見受けられる歌詞が大半を占めており、サウンド的にもかなりバラエティ豊かな内容のアルバムに仕上がってい ます。

M-2[ Money For Nothing ]は一応スティングとの共作という形になっており、Steinburgerギターによる無機質なキター・サウンドのリフが印象的なロックン・ロールです。
これはスティングが在籍していたThe Policeの[ 高校教師(Don't Stand So Close To Me) ]という曲のメロディラインを意図的に流用しているので共作という形になっています。
また共作者であるスティング自身がゲスト参加してそのメロディラインをあの印象的な歌声で曲に彩りを添えています。
この曲のPV(プロモーション・ヴィデオ)はその当時としては斬新な3DアニメのPVであり、その年のMTV大賞に選ばれました。
そしてバンド初の全米No.1シングルとなりました。

M-3[ Walk Of Life ]はノップラー自身のルーツ・ミュージックであるロカビリー的なリズム・ギターが印象的なアップテンポな曲で、敬愛するエルヴィス・プレスリーの曲名を要所要所に散りばめた歌詞で軽快に歌い上げます。

M-4[ Your Latest Trick ]はマイケル・ブレッカーのSAXによるイントロが非常に印象的な、男と女の駆け引きを題材にした大人なムード満点のモダンな曲ですが、そこにイメージさ れる都会は初期の楽曲と違いロンドンではなくニューヨークがピッタリであり、最早昔とは違うバンドなんだという事を痛感させられる曲です。

M-8[ One World ]はドラムにWeather Report等の活動で有名なオマー・ハキム、ベースにはKing CrimsonやBryan Ferryとの活動で名を馳せたトニー・レヴィンがリズム隊を務めており今までのダイアー・ストレイツとは一味違うリズム・ニュアンスやチョッパー(スラップ)を多用した跳ねたベースが特徴の曲ですがイマイチ展開しきれていないのかあっさりと終わってしまいます。

タイトル曲であるM-9[ Brothers In Arms ]は後期Pink Floydにでもありそうなマイナー・キーのバラッドですが、歌詞の内容は世界の悲劇的な出来事をある兵士の視点から語りかけるという手法で、ギター・ソ ロも今までのリズミックかつメランコリックなソロではなく、Gibson Les Paulによるロング・トーンとヴィブラートを多用したブルージーなソロであり、そのトーンは今までのノップラーからは感じた事の無い冷え切ったトーンに 感じます。
正にタイトル曲に相応しい非常に優れた楽曲だと思います。

このアルバム発表後約2年に渡る大規模なワールド・ツアーを行う彼らですが、これにはイギリスでの税金対策で税理士より1年間は国外にいる様にと言われたバンドが、それならその間を利用してツアーをしようという事になったとも言われております。

テレビのスイッチを押せば自分達の曲が何百万人に簡単に聴いてもらえるというMTV全盛の時代状況の中で、昔ながらの世界中を飛び回ってファンの前で精力 的にライヴ活動を行うという古典的な興行スタイルでその人気を更に不動のものにしたというのは高く評価出来ますし、結果的に精力的なライヴ活動で認知され たMTVを揶揄した曲(MTVでの認知の方が圧倒的に多いでしょうが)でMTV大賞を受賞したりする皮肉な好結果をもたらしたりもしました。

ちなみにリアル・タイムでの初CD(コンパクト・ディスク)アルバムでもあり、このアルバムの大ヒットにより世界中のリスナーのそれまでの主流だったLP(アナログ・レコード)やCT(カセット・テープ)からCDへの移行が3年は早まったと言われています。

またこのアルバムのジャケットにはノップラーの代名詞とも言えるナショナル・ドブロ・ギターが空に浮かんでいるという印象的なイラストで、一般的にノップラー=ドブロのイメージが付いたのはこのアルバムのジャケットが理由でしょう。

このアルバムはCDとLPでは各曲の収録時間が異なっており、概ねCDに収録された曲が長くなっていますが個人的にはCDのヴァージョンは無駄にリフレイ ンが続いたりするだけのものが多く少々退屈なのでLPのヴァージョンが一番ちょうど良い曲の長さに感じます。

なのでLPヴァージョンでCDを再発してくれないかなと思っていますが、あんまりこういう感想持っている人はいなさそうですね。 f ^_ ^ ;

最後になりますが、アルバム・チャートは全英、全米共に1位で、全世界で3,000万枚ものモンスター・セールスを記録したダイアー・ストレイツで一番売れたアルバムとなりました。


<by Knopfleri (ノップレリ)>

個人的評価 ★★★★☆ (満点 = ★★★★★)


<by Knopfleri (ノップレリ)>

個人的評価 ★★★★☆ (満点 = ★★★★★)